フランス国立東洋言語文化学院(INALCO)で日本語を学んでいた学生時代、私は既に日本企業で働く機会に恵まれました。 その会社では事務関連の文書だけでなく、技術文書の翻訳も担当しました。 卒業後、素晴らしい技術を持つ複数の日本企業に次々と社員として勤務することができました。 この経験によって翻訳・通訳スキルの確固たる基盤を築くことができ、その後たゆまずスキルアップに励んできました。
工場ごとに独自の工場内用語があるため、今まで自分と接点のなかった分野や下位分野に関わろうとするときは、謙虚でなければなりません。 また、ひとつの工場内においても、同じ日本語の言葉を職種に応じて異なるフランス語で訳す必要があったり、会社が異なれば、同じ職種で使われる用語が別の言葉で訳されることもあります。
自分にとって馴染みのない分野の文書を翻訳する場合には、特殊用語に慣れることが必要です。 お客様から受け取った文書は、そうした用語を知るための最良の情報源となっていることがよくあります。
通訳業務をお引き受けする時は、技術分野かそれ以外の分野であるかにかかわらず、まず、お話を注意深く聞くようにしています。
世の中にある職業のどれにも素晴らしい世界が秘めらているのに驚かされます。 仕事というものは全て、門外漢にとって簡単に見えても、多くの知識や技術の結晶であったり、経験や長年の積み重ねによる蓄積であったりします。
言葉一つひとつが異なるコンテクストの中で特殊な意味を持っているのです。 1つの工場が閉鎖するということは、莫大な知識とノウハウが失われるということでもあります。 これまで通訳業務を通じて私に知識の一部を伝えてくださった方々に感謝の気持ちでいっぱいです。 尊敬の念しかありません。
工場で働くということは、別の世界に足を踏み入れるということです。
当方のオフィスは時々このようになっています。